乳化剤とは?

本来、水と油は混ざり合うことがありませんよね。
ご存知のとおりです。

乳化剤とは、水または油を細かくすることで分散し、均一に混合するものです。
これを「乳化」といいます。

光が分散することで牛乳のように白く見えることから、この呼び方となりました。
牛乳、バター、マーガリン、マヨネーズ、チョコレート、ホイップクリームなどが乳化した食品です。
乳化の種類
乳化には、牛乳・乳液・クリームのような水の中に油滴が分散しているタイプのO/W型乳化(水中油型)と、バター・マーガリン・ファンデーションなどのW/O型乳化(油中水型)があります。

実は、私たちの体をおおっている皮脂膜も表皮の脂質に含まれる乳化剤(レシチンやコレステロール)によって乳化されています。


乳化剤を使用する目的

食品に乳化剤を使用する目的は、なめらかな食感や風味の改善、老化防止、分散効果、湿潤効果、浸透効果、気泡効果、消泡効果など。

パスタソースを作るとき、茹で汁を合わせることが多いのは、麺(小麦粉)のたんぱく質が乳化剤の役割を果たして水と油を乳化することで、なめらかなソースが出来上がります。

パンやケーキではデンプンに作用して食感をソフトにしたり、水分の蒸発を防ぎ老化を防止します。


乳化剤の原材料は?

水と油を仲良くさせる役割の乳化剤はいろんな原材料から作ることができます。
卵、大豆、ショ糖(砂糖)、昆布、柑橘類、油脂各種など。

当店の場合は、グリセリン脂肪酸エステル(なたね油由来)と、ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖由来)を使用しています。
乳化剤に卵・乳製品は使用しておりません。

また、乳化剤に限らず、原材料を含めて卵や乳製品を工場内に一切持ち込んでいませんので、ご安心ください。


乳化剤の安全性

食品や食材の風味をあげたり、食べやすくしたりするためには、乳化は欠かせません。

乳化剤は乳化以外にも起泡・消泡・湿潤ほかの作用や、でんぷん・油脂・たんぱく質の改質機能を持っています。

食品衛生法で許可している全ての乳化剤が安全とは言い切れない側面もありますが、当店で使用しているグリセリン脂肪酸エステル(なたね油由来)と、ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖由来)は安全と考えています。


よく、「乳化剤は界面活性剤だから洗剤と同じ、食べたら危険!」という情報が流れていますが、それは少し乱暴は見解だと思います。

確かに、油と水をなじませる働きなのは同じですが、働きが同じだから危険と判断するのはいかがなものでしょうか?


乳化剤は「乳」という文字がついているため、乳由来原料を使用していると勘違いされてしまうことがあります。
「乳」という文字がついていますが、乳由来原料が含まれているとは限りません。
乳化剤の由来原料はまちまちです。

「剤」という漢字も厄介です。薬物を意味する漢字だから。


ご自宅でパンを焼かれる方も多いと思います。
焼きたては柔らかいのに、次の日にはカチカチに固くなるのは、乳化作用のものが入っていないから。

乳化剤を使わなくても、乳化作用のあるものを入れることで、柔らかさを保つことが出来ます。
例えば、たまごやヨーグルト、豆腐など。

一度試されてみてはいかがでしょうか?

コメント

  • パンの感想

    先日は美味しいパンをありがとうございました!もうすぐ2歳の息子は、卵アレルギーで今まで食パンしか食べたことがありませんでした!届いてすぐに解凍して早速食べてみると、フワフワでビックリしました!息子も「パンパン!」と喜んで食べていました。特にさつまいもスティックが気に入ったようです!ミニパンは少食の息子に丁度良いサイズでした。また利用させて頂きたいと思います!ありがとうございました‼


  • Re: パンの感想

    >>二階堂 愛さま

    先日はご注文ありがとうございました!
    おいしく召し上がっていただけて、とっても嬉しいです(*´∀`)

    実は、一番最初に「卵、乳抜きのパンを作っていただけませんか?」とご依頼をいただいた時、ネットで販売されているアレルギー対応のパンを買ってみたんです。

    食べてみると・・・
    か、固い・・・
    ちょっとオススメできない・・・

    というわけで、自分で作ってみたのが始まりでした。
    http://www.tontonshop.com/page/35

    卵と乳製品を使っていないだけで、普通のパン屋なんですよ~
    焼きたてを召し上がっていただけないのが残念ですが、気持ちはご近所のパン屋さんです(^^♪

    これからもよろしくお願いします。


  • 店チョのblogはためになる

    またまた、コメントします!
    店チョのblogはためになります。知っているようで知らないこと、誤解してたことが山ほどあります。メディアや、口コミを信じてあれもこれもダメだと思ってしまいますよね。これは無知ゆえのことなんですけど。パンに限らず体に取り込むものには少なからずすべてにと言って良いほどなにかしらあまりよくないものは存在するのだけど、口にする自分たちのコントロールといいますか、たくさんとらずに少しだけとか、そんな位でいいのでは?と、思います。
    洗脳され過ぎ?って思うのは私だけかしら?
    食べ物そのものが悪いわけじゃなくて、食べ方や、摂取量に問題がある気がしまぁす!


  • Re: 店チョのblogはためになる

    猫のマツオ君さん、こんにちは。
    いつもコメントありがとうございます。

    今は正しいことも間違ったことも含めて、大量の情報が氾濫していますよね。
    インターネットがない時代は、いかに情報を入手するかがポイントでしたが、今はいかに正しい情報を見極めるかがポイントになると思います。
    何が正しくって何が間違っているかは、人それぞれの基準からの判断になるわけですが、大量の情報に惑わされて振り回されないようにしなくちゃですね。



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