はじめに


「いつか店舗併用住宅でこじんまりとしたパン屋が出来たらいいね。」


夫婦でパン屋を開くことが夢だったサラリーマン時代。

でも、そんなお金はありません。

店舗併用住宅を新築で作るとなると、パンを製造する機械の購入も考えると、少なくとも5000万円は必要です。


もちろん、そんな大金を銀行から借りる信用もなければ、貯金もない。

自分のお店を作りたくても、時間ばかりが過ぎて、あせる一方。

30歳で独立したいという夢を描いていましたが、パン屋になって8年が過ぎ、33歳になっていました。


そんなある日、あるスーパーの中のパン屋が廃業するので、替わりに入ってくれるパン屋を探しているという情報が。

しかも、パンを製造する機械も、陳列棚も格安で譲ってくれるというではありませんか!

なけなしの全財産を叩いて、そのスーパーの中に飛び込みました。


画像の説明

オープン当初のお店


平成17年10月8日。

偶然にも息子の七回目の誕生日。金沢市と小松市の間、石川県能美市のスーパーの中でパン屋を始めました。

やわらかくてふわふわのパンが得意でハード系はちょっと苦手。

夫婦2人から始めた、ごく普通の小さなパン屋でした。


それが・・・

なぜ・・・


卵と乳のアレルギー対応パンを作り始め、卵と乳製品を持ち込まない日本で唯一のアレルギー対応パン工場を作ることになったのか…

アレルギーの存在すら知らなかったお店が、たくさんの偶然の重なりからアレルギー対応パンを作ることになった「トントンハウス」というパン屋のお話です。