普段着着物の着方は意外に簡単!
洋服の文化が入ってくるまで、日本人全員が毎日着ていた着物。コツさえわかれば、着物の着方は難しくありません。日常の生活着としての着物の情報をご紹介します。
普段着着物の着方に関してのお悩み事がありましたら、まずは検索してみてください。お悩み事が解決するかもしれません。
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タンスの中にちょっと眠ったまま日本にはどれぐらいあると思いますか?
私は金沢育ちで、加賀百万石の嫁入り道具といえば、着物。
「娘が3人いたら家が潰れる」と言われる時代がありました。
歳でいえば、60代〜70代の世代。
ちょうどその世代の方々がお嫁に行った後、着物文化が廃れていったように思います。
パン屋さんを始めて3年後、リニューアルを機に着物で接客をするようになりました。
すると、お客様から「私の着なくなった着物、あなた着てくれる?」とプレゼントをいただくようになりました。
中には、お客様の嫁いだ先のお母さんが老人ホーム入られてタンスいっぱいの着物の片付けに困り、リサイクルショップに持っていくのも気が引けるからと持ってきてくださった方もいらっしゃいます。
色無地、付け下げ、訪問着、色留袖などの式服は使うけど、嫁入り道具で持たされた普段着用のウールの着物は、一度も袖を通すことなくタンスに眠っている…
夏の小紋も一度も着たことがない…
着物から洋服に切り替わった時代。
子どものためにと繕った着物がたくさんタンスに眠っているそうです。
この着物、可愛くないですか?
パン屋さんのお客様から頂いたんです。
お気に入りで春先から初夏にかけて毎年着ています。
今の時代の着物の色合いは洋服文化に馴染んでいて、日本独特の色合いや柄がちょっと薄れているように感じます。
それに比べて、この昭和の初めの頃、昭和30年代の頃の着物の色合いや柄は、洋服の文化が急に入ってきて日本と外国の色彩が何とも入り混じってるんですよね。
「これとこれを組み合わせてもいけるんじゃないか?」みたいな、今ではありえない組み合わせがあったり、すごく面白い色や柄の組み合わせが時代背景を感じさせます。
それが、今の世代には新鮮!
若い世代には宝物だけど、ある世帯にとっては「どうしていいかわからない着物」が、この日本にはたくさんあると思うんです。
ちょっと身長が違っても着れるし、サイズが違っても上手く着付ければ着ることが出来る着物。
普段着で着物着たいなって思っている方は、「どうしていいかわからない着物」をどんどん頂いちゃって、どんどん着古して、着込んでいってあげることができたら…
着物に憧れている方は嬉しいし、年配の方は懐かしんでくれると思うんです。
年配の方は「こんな着物着て…」みたいに言われる方はほとんどいません。
「自分の若い時の着物だ」って言って喜んでくれます。
「自分たちが着てあげればよかった着物、若い世代が着てくれて嬉しいわ」って言ってくださいます。
結局のところ、誰にあげていいかわからないから…
ということになっているんだと思うんです。
もし、知り合いの方や友達の子どもが「着物が着たい!」って言ったら、「私の若い時の着物で、一度も着ていない着物あるけど、あなた着てくれる?」と言われるはずです。
だって、その着物に「想い」があるから。
本当は、心のどこかで「着ている姿を見てみたい」と思っているはずです。
私自身もそうでしたが、ちょっと上手く着付けられなくても、コーディネートに自信がなくても、普段着着物生活をしていると、必ず「この着物、貰って!」って言われる方が現れます。
そして、「あの子、普段からきもので生活しているみたいよ」みたいな噂が広がって、地域のコミュニティで繋がっていくんです。
着物好きな人に着物が寄ってくるんです。
パン屋さんの接客スタッフも着物。
「着物を着たいから」とウチのパン屋さんに面接に来られた方です。
店頭で着物で接客していると、お客様のお友達や知り合いの方が着物を持ってきてくださったりして、あっという間に片付けられないくらいの着物持ちになりました。
着物って実は身近にあって、昔の人が一所懸命作ったものがタンスに眠ってるという、すごくもったいないことが日本で起きています。
「私、普段から着物で生活したいわ」という方は、そういう「タンスに眠っている着物」とどんどんめぐり逢うためにも、適当な感じでゆるく着物を楽しむことをお勧めします。
年配の方が思わず声をかけてしまいます(笑)
それに恐れずに、声をかけてくださった方と仲良くなって、「タンスに眠っている着物」をいただいちゃいましょう!
そして、どうしても自分が欲しいなっていうものだけを買うようにすれば、洋服生活よりもお安く楽しく、着物は豊かに暮らせます。
ぜひ!恐れずに普段の着物を着て生活してみてくださいね。
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